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1996 年度 実績報告書

分子系統樹に基づくキク科ハハコグサ連の形質進化の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08640887
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

渡辺 邦秋  神戸大学, 理学部, 教授 (80031376)

キーワード分子系統樹 / オーストラリア / キク科 / ハハコグサ連 / 半砂漠 / 適応 / 形質進化 / 染色体数
研究概要

オーストラリア産キク科ハハコグサ連植物23属68種103集団とプルケア連植物(以前、ハハコグサ連と狭義のオグルマ連とともに広義のオグルマ連に含められていた)3属6種8集団で染色体数を算定した。このうちの7属39種では、はじめての染色体数の報告である。プルケア連植物が、全てx=10の基本染色体数をもつのに対し、ハハコグサ連植物では、基本染色体数がAngianthus属でn=13,12,6、Asteredia属でn=9,7、Erymophyllum属でn=14,11、Gnephosis属でn=11,8、Hyaloserma属でn=12,11,8、Lawrencella属でn=11,8、Millotia属でn=13,11,8、Myriocephalus属でn=14,11、Podolepis属でn=12,11,10,8,7,3、Pogonolepis属でn=6,5,4、Polycalymma属でn=14,8、pycnosorus属でn=10,6、Rhodanthe属でn=11,10,8,7,5、Trichanthodium属でn=4,3と著しく変異していた。このうち、主に外部形態に基づく分岐分析により、Waitzia群としてまとめられた植物群についてmatK遺伝子の塩基配列を比較した。Asteredia属とWaitzia属を外群にPodolepis属8種の系統を解析した結果、以前、Helipterum属に含められていたPodolepis kendalleを除き、残りのPodolepis属の種は、単系統群にまとまった。また、Podolepis属内は、多年草でn=10をもつ群と、一年草でn=7,11,3をもつ2群に分かれ、前の群は、P.canescensを除き、大型5個、小型5個の染色体を組み合わせた特徴的な2様相型をもっていた。後者は、n=7をもつ種は大型で1様相核型をもつが、P.microcephalaはn=11で、大型4個と超小型7個の染色体を組み合わせた特徴的な核型をもち、大型3個の染色体をもつP.capillarisと同一のクラスターをつくった。Podolepes属においては、染色体数の異数的減少と多年草から一年草への変化が強く相関していた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kuniaki Watanabe: "Chromosome number determinations in the Australian Astereae (Asteraceae)." Muelleria. 9. 197-228 (1996)

  • [文献書誌] 渡辺邦秋: "キク科植物の系統と進化" 種生物学研究. 20. 49-63 (1996)

  • [文献書誌] Kuniaki Watanabe: "Compositae : Systematics" Royal Bot.Gardens,Kew, 784 (1996)

  • [文献書誌] 渡辺邦秋: "ひょうごの野生植物" 神戸新聞総合出版センター, 222 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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