• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

シミュレーションに基づく分散変動時系列データの系列相関検定法

研究課題

研究課題/領域番号 08650075
研究機関筑波大学

研究代表者

岸本 一男  筑波大学, 社会工学系, 教授 (90136127)

キーワードシミュレーション / 時系列 / 系列相関 / ノンパラメトリック検定 / 分散変動モデル / GARCHモデル / 最適配置 / 合理的選挙理論
研究概要

著者は先に時系列モデルの系列相関の検定法提案し,その有効性を立証している.本研究では,まずその適用範囲を広げ広範な実証研究を行った.一例として,適切であることが未だ証明されていないGARCH-M時系列モデルでのリスク・プレミアムの存在の有無の検証にも利用可能であることを示した.その結果,日本の株価指数に関しては,経済理論と整合的なリスク・プレミアムの存在が観測されている.
本研究では,この手法を拡張し,複数の時系列の間の相関の検定にも適用可能であること,更に時系列ではない単独の確率変数の検定にも適用可能であることを示した.
本研究の過程で,シミュレーション上の必要から,GARCH時系列モデルのサンプルパスの効率的生成法を提案した.この結果はGARCHモデルのより効率的なパラメータ推定に利用可能なはずであるが,この部分は現時点では十分な検証にまでは至っていない.
GARCHのサンプルパス生成の問題は,GARCHモデルをマルコフ過程としてみたときの漸近分布への収束の速さとも関連しており,本研究の副産物として,この速さに関するに関する理論的な結果を得た.この結果は,GARCHモデルのパラメータ推定に必要なサンプルパスの長さとも関係している.本研究では,この必要なサンプルパスについても大量のシミュレーション測定を行い,ほぼ理論と整合的な結果を得た.その際,推定の頑健さの検証も行い,十分なサンプルパスがとれるなら結果が極めて頑健であることも確認した.
本研究での過程での副産物として,合理的選挙理論に関する理論的な結果も得て,従来解がないとされていた2次元3主体の最適立地問題について,目的関数をわずかに変更すれば均衡解が存在しうることも示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 朱文増, 他: "株価収益率と対数株価収益率の間に成立する関係式について" 経営財務研究双書. (印刷中).

  • [文献書誌] 岸本一男, 蒲島郁夫: "合理的選択理論から見た日本の政党システム" リヴァイアサン. No.20. 84-100 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi