研究課題/領域番号 |
08650123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
湯浅 栄二 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (00061531)
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研究分担者 |
吉田 明 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (70257103)
中沢 洋二 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (10061540)
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キーワード | 傾斜機能材料 / 複合材料 / メカニカルアロイング / 粉末成形 / 固相接合 / 機械的性質 / 導電性 / 組織変化 |
研究概要 |
前年度の研究で、電界銅粉、噴霧アルミニウム粉、還元チタン粉、ボロン粉を種々の割合で配合し、メカニカルアロイングした結果、銅およびアルミニウムをマトリックスとしたホウ化チタン粒子の分散する複合合金粉末となることを明らかにした。 本年度の研究では、これらの配合組成の異なる合金粉末を数層に積層させ、固化成形することを試みた。種々のホウ化チタン粒子を分散する銅マトリックス合金積層体を冷間圧粉後焼結すると、低Ti/B量層に空隙が多く存在し、離型後湾曲状に変形した。同様な積層圧粉体を真空ホットプレスで固化成形すると、湾曲状に変形することなく、緻密な成形体が得られた。また真空ホットプレスによる成形では、冷間圧粉後の焼結より低温度、短時間処理で成形できる。成形体の硬さ分布は高Ti/B側が高硬度で低Ti/B側になるにしたがって低硬度となる緩やかな傾きをもつ傾斜機能材料となった。このような成形体は曲げ変形のような引張り変形と圧縮変形のように、負荷応力が傾斜をもつ部材に適することが確認された。アルミニウムマトリックス合金の場合、メカニカルアロイング時では、α-Al相中にチタンおよびボロンが過剰に固溶する合金粉末であるが、固化成形のためのホットプレスの条件が高成形温度、長時間処理になるにしたがって、ホウ化チタンの生成により、硬度が増加するとともに、各層界面の接合強度も高まって、銅マトリックス合金と同様な機械的強度に傾きをもつ、傾斜機能材料となることが明らかとなった。
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