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1996 年度 実績報告書

広帯域ダイナミカルシステム適用の超磁歪材料の創成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650126
研究種目

基盤研究(C)

研究機関茨城大学

研究代表者

江田 弘  茨城大学, 工学部, 教授 (60007995)

研究分担者 山本 佳男  茨城大学, 工学部, 講師 (20272114)
キーワード超磁歪材料 / 広帯域超磁歪材料 / 3次元振動センサ / 超磁歪ポンプ / 超磁歪トルクセンサ / Tb-Dy-Fe合金 / 超磁歪焼結材料 / アクチュエータ
研究概要

超磁歪材料の周波数応答の広帯域化と動特性の向上は、既論文において基礎的データと理論が明らかになっているので、それに従って2つの方法を確立したのがこの研究成果である。
その1:周波数応答の向上は、超磁歪材料の電気抵抗の増加によってもたされる。あるいは、同材料の厚さか直径を減じることにより、その2乗倍で向上する。
この2つの方法を同時に満足する方法を完成したのがこのテーマの特色である。つまり超磁歪材料をスピンコート用磁気テープの磁性粉メディアを作る方法を適用した。その結果10〜30μmサイズの微粉末を作ることに成功した。
さらに研究で確立した新規性は、電気抵抗ρが大きい高分子材料の結合樹脂(レジン)と混煉し、飛躍的なρ増大の化学的成分比を発見したことである。微粉末化により、材料の薄膜化と細径化が同時に満足される結果にもなり、位相遅れ及びパワー(ディシベル)のフラットの範囲を従来の1kHzから500kHzとほぼ500倍の向上となった。
その2:この方法は全く機械・精密工学的な手法で確立した。つまり現用のSiウエハのダイシング作業にヒントを得て、薄板化する方法である。しかし、これだけでは特許性に欠けるので、Tb-Dy-Feの溶湯過程から、種一核成長する段階で、磁歪が最大になる<III>方向に結晶成長を揃えるように磁化方向を制御した。
この方法は修正ブリッジマン法として製法を確立し、ダイシングソ-により0.1mm、の薄板に成功した。これにより磁気弾性エネルギE=32,000J/m^3を達成し、周波数応答、1MHzが達成できた。
研究結果による新製品の開発:項目11に示す通り、特許2件を申請した。
(1)超磁歪3次元振動センサの創作(即、ベンチャによる起業可能)
(2)超磁歪ポンプ(少量液を大出力輸送可能、即、ベンチャによる起業可能)

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 江田弘,森輝夫,山本佳男: "磁歪装置" 特許公報(特願平8-213476). (1996)

  • [文献書誌] 森輝夫,江田弘,山本佳男,新井千秋: "粉末冶金法による超磁歪材料の開発とアクチュエータへの応用" (社)精密工学会誌. 62-6. 891-896 (1996)

  • [文献書誌] H.EDA et.al.: "Multi-axis Intelligent Vibration Sensors" Proc.of the 3rd CIRP Workshop on Design and Implementation of Intelligent Manufacturing Systems. 152-156 (1996)

  • [文献書誌] T.MORI,H.EDA Y.YAMAMOTO: "Magnetostrictive Vibration Sensor" Proc.of the Int.Symposium on Microsystems,Intelligent Materials and Robots.622-627 (1995)

  • [文献書誌] 江田弘,山本佳男 他2名: "セラミックスとガラスの多目的延性モード加工機械の開発" (社)精密工学会誌. 62・6. 236-241 (1996)

  • [文献書誌] 江田弘,山本佳男,佐藤博: "磁歪捻りデバイス" 特許公報(特願平8-239538). (1996)

  • [文献書誌] 江田弘 他5名: "知的複合材料と知的適応構造物" 日本機械学会偏(養賢堂), 357 (1996)

  • [文献書誌] 江田弘 他11名: "超磁歪材料の宇宙応用技術に関する検討" (社)未踏科学技術協会, 540 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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