• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

高切断能率を有するダイヤモンド電着ワイヤ工具の開発とその長寿命化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650157
研究機関金沢工業大学

研究代表者

石川 憲一  金沢工業大学, 工学部, 教授 (00064452)

キーワード研削切断 / ダイヤモンド砥粒 / 電着 / 縒り線 / ワイヤ工具 / スライシング
研究概要

平成9年度は,ダイヤモンド電着ワイヤ工具のさらなる高性能化を目的として,2本のピアノ線(φ0.1mm)をねじり応力の発生を伴うことなく縒り合わせたものを芯線として用いて,その表面にダイヤモンド砥粒を電着させたワイヤ工具(縒り線ワイヤ工具)を試作し,その加工特性に関して実験的に検討を行った.以下に,今年度において得られた結果を要約する.
1.縒り線ワイヤ工具の材料強度特性として引張試験及びねじり試験を行ったが,その結果,縒り線ワイヤ工具は工具断面積が通常のワイヤ工具と比較して小さくなることに起因して,破断荷重は通常のワイヤ工具の70%程度となるが,破断ねじり角は3倍程度にまで向上することが分かった.
2.縒り線ワイヤ工具は通常のワイヤ工具と比較して高い切断能率を示し,さらには縒り線ピッチを細かくすることによって切断能率は向上し,その値は最大で通常のワイヤ工具の2倍程度となる.
3.縒り線ワイヤ工具の加工メカニズムを幾何学的に検討し,また,加工後のダイヤモンド砥粒のSEM観察やEDS分析を通じて,縒り線ワイヤの効果は加工部への加工液の流入出や切粉の排出を促進させるチップポケット効果であることが明らかとなった.
4.縒り線ワイヤ工具の加工精度に関して検討を行った結果,通常のワイヤ工具と使用する砥粒が同一であることから,切断溝表面に発生するチッピングや作製されるウエハの表面粗さは通常のワイヤ工具と同程度であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石川憲一: "縒り線ワイヤを用いた高能率ダイヤモンド電着ワイヤ工具の開発" 1997年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 391- (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi