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1997 年度 実績報告書

非定常分散性混相流のシミュレーション・モデル

研究課題

研究課題/領域番号 08650208
研究機関愛媛大学

研究代表者

鮎川 恭三  愛媛大学, 学長 (30036230)

研究分担者 河原 源太  愛媛大学, 工学部, 助教授 (50214672)
越智 順治  愛媛大学, 工学部, 教授 (00036245)
キーワード混相流 / 気泡流 / 数値シミュレーション / 重力場 / 気泡プリューム
研究概要

容器の底から放出され上昇する微小気泡によって誘起される二次元気泡流の初期の時間発展を新しい計算手法により数値解析した.この方法では,気泡の運動軌跡に沿う周囲液体の速度変化を区分的に線形近似し,短時間中の気泡運動をBasset-Boussinesq-Oseen(B-B-O)方程式の厳密解によって表す.気泡を含む流体は連続体で近似され,その密度および粘度は運動する気泡の間欠的な存在によって時空間的に変化するものとする.この流体の速度および圧力をNavier-Stokes方程式および連続の式を数値積分することによって求める.本研究で提案した数値的手法は,次のようなきわめて重大な利点をもつ.すなわち,本方法は,B-B-O方程式の厳密解を用いることによって計算機の記憶容量およびCPU時間を著しく低減し,膨大な数の気泡の運動を数値的に解析することを可能にする.さらに,本方法は,完全なB-B-O方程式を使用することで,いわゆるBasset項で表される,気泡の挙動に対する履歴効果を取り入れることを可能にする.Basset項は,その数値的取り扱いが困難なため,これまではその効果の大小にかかわらず無視されることが多かった.この計算手法を,重力場における正方形断面の二次元容器内の過渡的な気泡流の数値シミュレーションに適用した.この方法の妥当性をシミュレーション結果と実験結果との比較から検証した.この適用により,比較的小さい気泡の上昇によって駆動される気泡プリュームは,幾何学的に対称な条件であっても非対称な流れに移行し,非常に不安定な様相を呈することが明らかとなった.さらに,この流れに比較的大きな気泡を導入することによって,この不安定な流れを安定化させることができることを示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 森永 栄二、鮎川 恭三 越智 順治、河原 源太: "気泡群周りの流れの数値シミュレーション" 日本機械学会論文集(B編). 63・609. 1489-1495 (1997)

  • [文献書誌] 森永 栄二、鮎川 恭三 越智 順治、河原 源太: "気泡流の初期挙動に関する数値シミュレーション" 混相流. 11・3. 250-257 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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