1.テンタゲート(別名:ラジアルゲート)のモーダル解析 実用されている2種類のテンタゲートを対象としたモーダル解析を行った。その結果、次に示す固有振動特性が明らかになった。 (a)フォルソンダムのテンタゲート(せき板の高さ:15.5m;幅12.8m;質量87トン):主要な振動モードは、ゲートを支持するピン(トラニオンピン)周りにゲート全体が動くモードと、せき板が両端を節として流水方向に動くモードであり、振動数は前者のモードが6.75Hz、後者のそれが27.9Hzであった。 (b)インディアンバレーダムのテンタゲート(せき板の高さ6.55m;幅8.99m;質量16トン):主要な振動モードは、トラニオンピン周りにゲート全体が動くモードと、せき板を支えるアームがたわむことによってせき板全体が流水方向に動くモードであり、振動数は前者が6.75Hz、後者が17.5Hzであった。 2.長径間ゲートのモーダル解析 奈良県・青蓮寺川に設置されたフラップゲートと呼ばれる長径間ゲート(せき板の高さ:0.8m;幅14.8m;質量3.5トン)に関してモーダル解析を行った。その結果、基本の振動モードは、せき板全体がその下端を軸として流水方向に動くモードであり、振動数は31.9Hzであることが分かった。
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