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1997 年度 実績報告書

多孔質内高レイノズル数流れのForchheimer抵抗と熱分散に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650266
研究機関九州工業大学

研究代表者

増岡 隆士  九州工業大学, 工学部, 教授 (30039101)

研究分担者 谷川 洋文  九州工業大学, 工学部, 助手 (80197524)
高津 康幸  九州工業大学, 工学部, 助手 (00253550)
鶴田 隆治  九州工業大学, 工学部, 助教授 (30172068)
キーワード多孔質 / 強制対流 / 乱流 / Forchheimer抵抗 / 熱分散
研究概要

多孔質モデルとしてHele-Shaw管群を導入することにより,高レイノズル数域での多孔質流れは乱流に遷移することを明らかにした.また,多孔質内部の乱流渦構造に関して,基本的に固体に囲まれた空隙スケールでの近距離渦混合と固体寸法スケールでの個体まわりを迂回する流れによる長距離渦混合の作用であることを示した.さらに,実験によって得られた結果は,増岡らが提案した多孔質内乱流モデルにおける空隙渦ならびに疑似渦の概念を十分支持するものである.
次に,Hele-Shaw管群の実験に加えて一列球充填層の実験を行い,乱流渦構造への内部幾何構造の役割を検討することにより,多孔質乱流現象の素過程について言及した.スペクトル解析により,固体を迂回する流れによる混合距離は構造体スケールのオーダーであることを示すとともに,この混合は主としてエネルギの交換をもたらすことを実験的に明らかにした.さらに,Forchheimer抵抗が層流の形状抵抗ではなく乱流渦混合によるものであることを,可視化結果より明らかにしている.また,多孔質内部個体の存在は,多孔質構造体スケールより大きな渦を空隙スケールへと散逸させる効果をもたらすだけでなく,固体周りの局所的な渦度形成により乱れの生成をもたらすことを実験的に明らかにした.
以上の実験結果を基に,多孔質内の乱れの生成および散逸機構を詳細に検討することにより,多孔質内のマクロな乱れエネルギ方程式を検討した.本モデルにより,多孔質内では,内部固体の存在により多孔質構造体スケールより大きな渦へと発達しようとする渦を空隙スケールの渦へと散逸すること,内部固体によって流体に対して強制的に渦度がもたらされ壁面せん断乱流の生成することなど,多孔質固有の乱れの生成および散逸機構を理論的に明らかにした.さらに,多孔質内でのKolmogorovの長さスケールを評価している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takatsu,Y.and Masuoka,T.: "Turbulent Phenomena in Flow through Porous Media" Journal of Porous Media. 1・3. 243-251 (1997)

  • [文献書誌] Takatsu,Y.and Masuoka,T.: "Turbulent Phenomena in Flow through Porous Media" Proceedings of the International Conference on Porous Media and Their Applications in Science,Engineering and Industry. 50-50 (1996)

  • [文献書誌] 高津・増岡・山口: "多孔質乱流への内部幾何構造の影響" 第34回日本伝熱シンポジウム講演論文集. III. 609-610 (1997)

  • [文献書誌] 高津・増岡: "多孔質内の乱れ生成と散逸" 第35回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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