研究概要 |
天井クレーンシステムのメインフレーム及び駆動系,CCDカメラ,画像処理部,エンコーダなどからなるセンサ部,コントローラ部,シミュレータ部の全システムの構築を行い,3次元自律走行クレーンシステムの実験装置製作を完成された.走行クレーンの直線走行やカーブ走行での運動方程式の導出を,ラグランジェの方程式より行いモデリングを完成させた.また,アニメーション化したシミュレータを構築した.搬送軌道が完全に決まっているとき(これを,難易度Aとする),代表的と考えられる次の3つの動的制御モジュール(DCC;Dynamic Crane Control Module と呼ぶ)に対して最適制御系を構築した.(DCC1)巻き上げ,等速,巻き下げ区間での,振れ振幅の低減化と,等速区間や停止時での振れ止め制御.(DCC2)カーブ区間での振れ止め制御.(DDC3)壁に囲まれたコーナ部での障害物回避と振れ止め制御.制御方法としては,極固定可変制御方式を用い,安定性を証明した. マクロ的な障害物の位置が事前情報としてわかり,クレーン走行中には障害物の移動はない場合のグローバル制御方策のシステム構築(これを,難易度Bとする)を行った.レーザラインセンサを用い,CCDカメラより障害物のマクロ的認識をオフラインで行う方式行った.最適経路探索としては,分枝限定法,ファジィ推論報,拡散方程式によるポテンシャル法による3つの方法で検討を行った.グローバルレベルでの,障害物認識,最適経路計画,搬送制御からなる制御方式のシステムを完成させ,制御実験により有効性を確認した.移動障害物や,環境変化に対する,オンラインでのローカル方策の構築が次年度の課題である.
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