研究課題/領域番号 |
08650349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
森 武昭 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10053703)
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研究分担者 |
板子 一隆 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (10232381)
大矢 征 神奈川工科大学, 工学部, 助教授 (90085142)
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キーワード | PWM制御 / 高調波 / 誘導雑音 / フィールタ / 交流電力調整回路 / 位相遅れ進み制御 |
研究概要 |
現在主にサイリスタを用いた自然消弧方式によって制御されている調光装置(純抵抗とみなせる負荷)に、高調波低減の目的でPWM制御方式を適用するにあたって、最近大容量化が進んでいる高速スイッチング素子のIGBTを使用することで搬送周波数を20kHzにすることを検討し、実測および数値解析結果から次のような成果が得られ、この方法が有効であることが明らかとなった。 (1)フィルタ総容量は自然消弧方式に比較して約半減できる。 (2)高調波電流は、フィルタ付き自然消弧方式と比較して60%以上低減できる。 (3)力率はほぼ1である。 また、この検討段階で、調光装置のような負荷に対しては、負荷を2分割して、それぞれに制御角の同期をとるようにした位相遅れと位相進みの各制御を適用する方式(位相遅れ進み制御方式)を提案し、従来の自然消弧方式よりも20%程度高調波電流を低減でき、力率もかなり改善できることを明らかにした。この方式はPWM制御ほどの低減効果は期待できないが、極めて簡単な制御回路である程度の高調波低減と力率改善の効果があり実用面からみて有効である。 今後は、PWM制御を改良した新しい制御方式を提案し、その有効性を定量的に明らかにする。また、誘導雑音特性を検討する上での前提となる基礎項目の問題点についても検討する予定である。
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