研究課題/領域番号 |
08650365
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
安達 定雄 群馬大学, 工学部, 教授 (10202631)
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研究分担者 |
宮崎 卓幸 群馬大学, 工学部, 助教授 (80110401)
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キーワード | 波長可変エリプソメータ / フォトレフレクタンス / 変調分光法 / 非晶質 / Ga_2Se_3 / Si単結晶 / ブリッジマン法 / エピタキシャル薄膜 |
研究概要 |
本研究は、ダブル(8-N)結晶という新しい結晶の育成と、これら結晶の物性解明を目的とした。なお、ダブル(8-N)結晶とは、グリム-ゾンマーフェルトルールに従う2種類のテトラへドラル結晶の混晶である。 研究は、垂直ブリッジマン法による結晶成長に重点を置いて進めた。物性測定は、波長可変エリプソメータ(SE)、フォトレフレクタンス変調分光法(PR)を主として用いた。なお、PRは本補助金により購入した「空冷アルゴンレーザー一式」を励起光源として用いた。以下は、本研究で得た主な知見である。 1.PbTeとZnTeのダブル結晶を期待してブリッジマン成長に挑戦した。しかし、ブリッジマン法のような熱平衡に近い成長条件では両者が均一には混ざりにくく、成分が均一な非晶質も困難なことが分かった。 2.計算では、PbZnTeのガラス形成能は4と作り難いが、同じテトラへドラルのGa_2Se_3は3となり作り易い。実際、Ga_2Se_3非晶質バルクの育成に成功し、SE測定によるこれの光学定数も決定した。 3.PbZnTe等と同じく成分の均一化が困難なGeSe_2、GaSe_4非晶質のバルク成長に成功し、これらの光学定数をSEで求めた。光学定数スペクトルの理論解析も行った。 4.Si単結晶の不透明領域で、S/N比の優れたPR信号を測定できた。また、Si単結晶の最適な化学表面処理方法を確立できた。 本年度の研究では、ダブル(8-N)結晶は熱平衡に近い結晶成長では不利であることが明らかになった。そこで、今後の研究の展開として、非熱平衡の真空蒸着やスパッタ法などでの薄膜化を試みたい。エピタキシャル薄膜成長が多分最終ターゲットとなり、この場合上記4の知見が大いに役立つものと期待される。
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