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1996 年度 実績報告書

声質モデルの音響論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650417
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

三木 信弘  北海道大学, 工学部, 助教授 (30002314)

キーワード声質 / 音源モデル / 音響解析 / FEM
研究概要

音声生成系に於いて,音源の非線形性や声道の3次元形状が,音質に重要な役割を演じていることに注目し,実音声の声質と上記のパラメータがどのように関りを有するかを検討した。本年度は,特に音源の周波数変化として現われるピッチアクセントの異なる母音について,成人男性数名を被験者として,音声波形の声門閉鎖区間に対応する部分のスペクトル解析を行った。この際,閉鎖区間は非常に微少な区間であり,通常の分析法では,分析が困難であるため,著者の提案したマッピングによる短区間分析法を採用した。これにより,母音のホルマントが閉鎖区間内で安定に推定可能となり,単母音であってもピッチ構造によりホルマントが動いていることが明らかとなった。
また,有限要素法(FEM)を用いて,声道の形状モデルに対する音響解析を行った。声道形状モデルは,MRIによる観測データに基づき,実体に近い形状を用いた。このFEMモデルにより,声道内の音圧分布を数値シミュレーションし,形状の変化,特に声門付近の小さな分岐管の影響を調べた。その結果,分岐が第4ホルマント以上の高い周波数に大きな影響を与えている事が明らかになった。また,開口形状の違いによる放射インピーダンスの影響は,スペクトルの傾きやホルマント帯域幅に大きな影響を与えている事が分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kuroda,Miki and Ogawa: "Pich dependency of formants and its individuality in Japanese stationary vowels" ASA & ASAJ Third Joint meeting. 1. 905-908 (1996)

  • [文献書誌] Aoyama,Matsuzaki,Miki and Ogawa: "FEM analysis of three-dimentional vocal tract model with brandches" ASA & ASAJ Third Joint meeting. 1. 851-854 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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