• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

系の構造に基づく非線形回路の解析法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650431
研究機関徳島大学

研究代表者

川上 博  徳島大学, 工学部, 教授 (60035631)

研究分担者 上田 哲史  徳島大学, 工学部, 講師 (00243733)
吉永 哲哉  徳島大学, 工学部, 助教授 (40220694)
キーワード結合発振器 / 同期現象 / 分岐現象 / 対称性 / 群の表現論 / 同相・逆相振動 / カオスの同期 / 非同期準周期振動
研究概要

群の構造から決まる状態空間内の軌道と,力学系の時間発展から決まる軌道の両性質を用いて,状態空間を不変部分空間に分割する効果的な手法の開発,および分割後の各部分空間内外で生じる分岐現象の数値解析法を研究した.この手法により,環状結合回路にみられる大域的な非線形現象,たとえば対称なカオスが対称性を失ってより複雑なカオスへと変化する現象など,の分岐構造を解明できるようになった.前年度の研究を基に今年度は以下の研究を行った.
1 結合発振回路のアトラクタに関する研究.対称性を持つ数式モデルについて,周期解やカオス解の同期現象,脱調現象などについてアトラクタの生成,消滅等の分岐現象を解明し,これらのアトラクタをそのまま保持あるいは不安定化する制御方法を考えた.(分担者:川上,吉永,上田)
2 カオス振動のみられる強制系(Duffing方式やDuffing-Rayleigh方程式など),塩水・真水振動系や Chua 回路のような自律系を種々の方式で結合し,生じる分岐現象を解析した.特にホモクリニック分岐の連鎖によるカオス振動への進展過程などを見い出した.(分担者:上田,吉永,川上)
3 結合回路網の「結合部分回路」の性質を変えた場合を考察し,アトラクタの対称性保存分岐,破壊分岐の発生するメカニズムを2,3の具体的な対称性を持つ回路で解明した.特にホップ分岐が不変部分空間で順次発生する機構や,対称性破壊分岐後のリミットサイクルがカオス振動へと分岐してゆく過程を解析した.(分担者:川上,吉永,上田)

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 川上博: "力学系の計算機シミュレーション" 応用数理. Vol.7. 303-311 (1997)

  • [文献書誌] T.Yoshinaga: "Bifurcation and Chaotic Itinerancy in a Chaotic Neural Network" Proc.Nolta 97. 79. 53-56 (1997)

  • [文献書誌] T.Ueta: "Nonlinear Resonant Circuit with Phase-Controlled Periodic Signal" Proc.Nolta 97. 1. 487-490 (1997)

  • [文献書誌] T.Ueta: "A Computation of Bifurcation Parameter Values for Limit Cycle" IEICE Trans. Fundamentals. E80-A. 1725-1728 (1997)

  • [文献書誌] T.Yoshinaga: "A Method to Calculate Homoclinic Points of a Two Dimensional Noninvertible Map" IEICE Trans. Fundamentals. E80-A. 1560-1566 (1997)

  • [文献書誌] 川上 博: "非線形振動現象とカオス" 数理科学. 407. 71-77 (1997)

  • [文献書誌] 北島博之: "周期倍分岐とNeimark-Sacker分岐列について" 電子情報通信学会誌. J80-A. 491-498 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi