地球資源衛星1号(JERS-1)に搭載されたマイクロ波合成開口レーダおよび光学センサで得られたいわゆる衛星リモートセンシングデータを解析し、石狩平野における積雪深や稲などの農作物の成長度合いの情報を抽出するのが本研究の目的である。衛星データは多量で、そのデータ解析にはワークステーションの使用が不可欠であるため、本研究の初年度にあたる本年度(平成8年度)は、まずワークステーションの整備を行った。本研究費で購入したワークステーションは平成8年8月始めから使用できるようになった。これを契機として、本研究開始以前に既に別途入手してあった、JERS-1合成開口レーダ6巻のデータを本ワークステーションで解析するためのプログラム作成を開始した。また、平成8年11月始めには、リモートセンシング・技術センターから、注文していたJERS-1の光学センサデータ10巻が届いたので、光学データ解析プログラムの作成を開始した。平成8年度末現在、合成開口レーダのデータ解析用として、画面表示、位置切り出し、散乱断面積抽出の各プログラム、また光学データの表示プログラムの作成まで終了している。平成8年度は、以上述べたように、研究施設の整備と、予備的なプログラムの開発の作業が中心であったため、まとまった形での研究成果の発表は行えなかった。平成9年度以降もデータ購入、プログラム開発を継続して実施し、研究成果がまとまり次第、順次その成果を発表の予定である。
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