研究概要 |
平成8年度は,研究計画に基づいて主に次の二点の研究を行った.その結果について述べる. 1.電化製品の雑音特性の特徴の分類 各種電気製品の雑音特性を測定し,その発生する雑音の特徴を表わす尺度について検討を行った.その結果,発生する雑音については,周期的なもの,間欠的なもの,非周期的なものがあることを確認した.また,雑音の特徴量としてAPDが利用できる可能性があることがわかった.また,この過程において,グロースタート式蛍光灯の発生する雑音については,詳細な検討を行い,その特性について学術論文として報告を行った. 2.電化製品の位置,通信線の長さ等と特徴量の変化 雑音の生じる位置を特定するために必要な,通信線の基礎的な信号伝搬特性を知るため,通信線における各種の基本特性の測定を行うと共に,縦電圧-横電圧変換特性に関する研究を行った.その結果,通信線に対して入射した雑音に対する各種の特性として,通信線の不平衡位置に対する特性,不平衡量に対する特性,入出力における特性,通信線長依存性などを検討し,これらを理論的・実験的に明らかにした.今後,これらの特性を用いることにより,雑音位置の検出を行うことができる可能性がある.
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