研究課題/領域番号 |
08650586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
柴田 徹 福山大学, 工学部, 教授 (20027212)
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研究分担者 |
田辺 和康 福山大学, 工学部, 講師 (30150816)
西原 晃 福山大学, 工学部, 助教授 (90164574)
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キーワード | 埋立て地盤 / 沈下予測 / 不撹乱粘土 / セメント混合粘土 / 年代効果 / 圧縮性 / 液性限界 |
研究概要 |
本年度の研究実施計画では、大別して、粘土の年代効果と滞水層の特性を調べることとしていた。これらのうち、主として粘土の年代効果について研究した。その成果を要約すると以下のようである。 1.年代効果を評価するための基準として、年代効果を持たない練り返し再構成粘土の圧縮特性について実験を行った。その結果、再構成粘土の圧縮特性は、液性限界の特定の値(w_L=10%)と間隙比の特定の値(e=0.35)に関係し、間隙比と圧縮応力p(kgf/cm^2)の関係は次のように表されることがわかった。 (e-0.35)/(w_L-0.1)=1.4-0.8log p (注:液性限界w_Lは%表示ではなく、比で表示) この式は年代効果を持たない粘土の基本的な圧密特性であり、この式を基準として自然堆積粘土の年代効果を定量的に評価することができる。 2.再構成粘土の圧縮特性が液性限界に関係することが判明したため、フォール・コーン法による液性限界試験を行った。その結果、フォール・コーンの貫入量と含水比の関係も、圧縮特性と同じく、液性限界の特定の値(w_L=10%)と間隙比の特定の値(e=0.35)に関係することがわかった。フォール・コーンの貫入量は粘土のせん断抵抗に関係しており、したがって、粘土の圧縮特性と強度特性は、これら液性限界と間隙比の特定値を用いて相互に関係づけることができる。 3.年代効果を有する自然堆積粘土の粒子間のセメンテーションの影響を調べるために、セメントを混合した粘土の圧密試験を行った。その結果、セメント混合土と年代効果を有する粘土の圧密特性には類似点が見られることがわかった。
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