研究課題/領域番号 |
08650586
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
柴田 徹 福山大学, 工学部, 教授 (20027212)
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研究分担者 |
田辺 和康 福山大学, 工学部, 講師 (30150816)
西原 晃 福山大学, 工学部, 助教授 (90164574)
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キーワード | 洪積粘土 / 年代効果 / 圧密沈下 / 埋立地盤 / 液性限界 |
研究概要 |
洪積粘土は年代効果によるセメンテーションのために、超鋭敏粘土と類似の圧密挙動を示し、降伏応力を越える圧力を受けると急激かつ大きな沈下を生じる。したがって、関西国際空港など、大規模な埋立人工島では海底地盤の洪積層の圧密沈下をどのように評価するか問題となる。本研究は、このような洪積粘土層の圧密沈下において特徴的な粘土の年代効果の定量的評価法および年代効果を取り入れた圧密沈下予測法の確立を目的とするものである。 本研究の第I部では、洪積粘土層の構造骨格に焦点をあて、塑性降伏による洪積粘土の構造劣化、破壊を考慮した圧縮モデルを示した。さらにこの圧縮モデルを組み込んだ弾粘塑性有限要素法による数値実験を行い、洪積粘土の定性的な応力〜変形特性について考察した。また、この結果に基づいて、構造劣化を考慮した圧縮モデルを関西国際空港島の洪積粘土層の変形解析に適用し、洪積層の応力と変形について検討した。 第II部では、洪積粘土の年代効果を評価するための基準となる練返し再構成粘土の圧密沈下特性について考察した。ここでは粘土の液性限界と力学特性の関係に焦点をあて、フォールコーン試験ならびにベーンせん断試験の結果に基づいて、液性限界の測定法、コーン貫入特性およびせん断強度と液性限界の関係について検討した。さらにこの結果に基づいて、練返し再構成粘土の圧縮特性を統一的に表現する圧密基準曲線を提案した。
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