研究概要 |
中野,三井,北野は平成8年度に吉野川河口部の砂州形状の変化を航空写真,衛星写真を基に戦後の地形変化状況を調べるとともに河口砂州の変形解析プログラムの作成を行った.岡部は河口から30km付近の砂州上の植生分布について気球を用いた空撮により調べ,植生と河状履歴特性との関連を調べた.一方,中野・岡部は干潟や砂州の変形を解析するために重要となる粘着性底質の移動限界や植生の繁茂している場での掃流砂量について,基礎的検討を行った.また中野は干潟の変形特性と関係して河口部の泥干潟に生息する底生動物,特にシオマネキの生態について調査を行った. 平成9年度は平成8年度に引き続いて,交互砂州上の植生調査,砂州変形調査,河口干潟の底生動物調査を実施した.これに加えて河口から池田ダム(河口より約90km)までについて最近20年間の定期横断測量データによる地形変化状況の分析,河口付近の底質調査などを実施した.さらに,吉野川周辺で実施された河川改修事業や砂防事業の実施状況を調査し,吉野川下流域での地形変動要因について検討を加えた.
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