研究課題/領域番号 |
08650618
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
文 世一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40192736)
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研究分担者 |
矢澤 則彦 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60250859)
安藤 朝夫 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (80159524)
佐々木 公明 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10007148)
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キーワード | 情報通信 / 交通システム / 企業立地 / コミュニケーション |
研究概要 |
(1)都市間コミュニケーションと企業の支店立地モデルの構築 オフィス企業には、本社-支社のように機能のレベルが存在し、それらの配置は広域的な空間構造を決定する要因である。企業によるこのような機能配置の選択は、コミュニケーションの条件に依存することが知られている。本研究では、企業間(他都市に立地する取引先と)、および企業内(同じ企業の本社と支社の間)の二通りのコミュニケーションを行うオフィス企業の行動をモデル化する。さらに一企業の立地選択を定式化するだけではなく、多数の立地行動の間の相互依存関係と立地均衡を通じて都市規模の分布を求められる。 (2)情報通信・交通システムの整備と企業の立地に関するモデル分析 上のモデルにおいて、交通システムの整備は取引先とのコミュニケーションコストを減少させ、通信システムの整備は企業内(本社-支社間)のコミュニケーションコストを減少させると仮定する。このようなモデルにもとづいて、支社の立地と都市規模が交通システムや情報通信システムの変化によってどのような影響を受けるかを分析した。その結果、交通システムの整備は本社への機能集中を促すことが示された。一方、情報通信システムの整備は支社の立地を促すが、一旦、支社が立地した後、さらに通信費用が低下した場合は、労働市場の関係から都市規模分布は集中化に向かうことも示された。 (3)研究成果のまとめ 以上の分析結果にもとづいて、企業活動のタイプ、情報通信システム変化のパターン、モデルのパラメータがどのような条件を満たすとき、企業立地が分散化したり集中化したりするのかを総括的にとりまとめた。
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