研究概要 |
市街地の植生の特徴は,小範囲の面積のものがあるいはランダムにあるいは線状に配置されていることが多い。これらの植生の平面投影面積の量と分布ならびに属性を,適正かつ利用に便利なように知るためには,いろいろの方法が考えられるので,簡単に利用可能な方法についての基本特性を探るのが目的である. そのためには,メッシュデータとして観測値を提供するのが1つの有効な手段であると考え,つぎのような点について調査研究を行った. 1.市街地では縮尺1/10,000前後の空中写真が地図作成の目的に撮影されることが多いので,この程度の縮尺の空中写真の利用をはかる. 2.実体観測を行う.そのために上記の空中写真を反射式実体鏡によって,倍率3〜6倍の観測を行ったところ,比較的安定した観測値を得ることができた. 3.メッシュデータを得る方法としては,各種の手法を実行してみて比較検討中である.四角,六角,円などの各種のメッシュを用いて,その中に存在する緑の面積を目測によって求めたところ,暫定的には,円ではやや観測値にばらつきが多く,データの利用上は四角がよいということがわかった.メッシュの大きさについては実験観測中である. 4.写真に網点をかぶせて,網点が目的物に重なる個数を数える方法についても実施中である.
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