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1996 年度 実績報告書

果樹地帯の土壌や水環境中においてフミン質が農薬の微生物分解と移動に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 08650643
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山梨大学

研究代表者

風間 ふたば  山梨大学, 機器分析センター, 助教授 (00115320)

キーワードフミン質 / フミン酸 / フルボ酸 / 農薬 / 土壌 / 移動 / 微生物分解 / 水中の残存性
研究概要

本研究では、まず腐植質への農薬の吸着性を調べた上で、農薬の微生物分解性の検討に入るよう計画していた。農薬の吸着性は、その移動性や微生物分解速度に大きく影響する。
本年度はその計画に従って、農薬の吸着性に関する検討を行った。農薬の土壌吸着には、農薬そのものの化学特性も大きく関係しているが、ここでは吸着剤となる土壌成分中のフミン質が農薬吸着性にどのように影響するかを検討する必要がある。そこで、(1)研究対象地域とした果樹地帯より、フミン酸、フルボ酸の抽出を行い、既存の方法に従って、そのタイプ分けを行うこと、(2)フミン質の違いが農薬の吸着性に及ぼす影響を明確に示す実験方法を決めること、(3)その方法に従って、フミン質への農薬吸着実験を行うこと にした。検討の結果、対象地域の土壌は褐色森林土に属し、そこから抽出されるフミン質は、腐植化の程度の低いフミン質であること、フミン質の吸着剤として弱陰イオン交換セルロースを用いることにより、異なるフミン質の農薬吸着性を比較出来ること、フミン質の腐植化度は農薬吸着能に影響し、腐植化度の低下に伴う吸着能の低下が大きいことが明かとなった。さらに、報告されている、農薬の土壌吸着性のデータと付き合せることにより、実験の対象としたフミン質の農薬吸着能が比較できた。フルボ酸は腐植化が低いフミン質だが、土壌より抽出されたフルボ酸の農薬吸着能は、当初予想していたよりも高かく、この影響を無視出来ないことを示唆していると考えられた。
今後は、これらに、吸着された農薬の微生物分解性を検討する予定である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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