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1996 年度 実績報告書

鉄筋コンクリート造内部柱梁接合部の損傷評価と梁主筋定着条件

研究課題

研究課題/領域番号 08650660
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

後藤 康明  北海道大学, 工学部, 助教授 (90170472)

キーワード鉄筋コンクリート構造 / 柱梁接合部 / 有限要素法 / 付着性状 / 剪断破壊 / 剪断亀裂 / 剛性低下
研究概要

当初予定していた実験的研究は、試験装置の稼働条件により不可能になったため、試験体の製作に必要な材料の確保に留まった。本年度は研究の後半に予定していた有限要素法による解析的研究を行い、試験体の実験変数の与え方について検討を行った。以下に、その結果を示す。
1.鉄筋コンクリート造骨組の層剪断力-層間変形角関係は、梁主筋量が多い場合には柱梁接合部の剪断亀裂発生時に大きな剛性低下が認められる。しかし、梁主筋量が少なく、接合部剪断亀裂発生時と梁降伏時がほぼ同じに起こる場合には、梁降伏の影響が大きい。従って、梁主筋量は接合部剪断亀裂体力との比率を考慮して決定する。
2.梁主筋の接合部内における付着性状を変化させた解析結果では、性状が悪い場合には耐力が小さくなるが全体の挙動には大きな影響は現れない。ただし、接合部が剪断破壊する際の接合部コンクリート応力度は、梁主筋の付着性状の影響を受ける。
3.解析では単調載荷による検討に留まったが、繰り返し載荷による影響、特に塑性域における繰り返し挙動の影響は大きいと考えられるので、実験では塑性域における加力ルールについて慎重に検討が必要である。
4.接合部コンクリートの劣化指標として考えられる主引張歪度は、梁主筋の付着性状による違いは少なくなかった。これは、解析が単調載荷によって行われているためで、梁降伏後の繰り返し時に梁圧縮力を梁主筋が負荷することによる付着力の増大を再現できなかったためである。実験ではこの点について、接合部コンクリートの引張歪度の計測を行うことによって検討を行うべきである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 後藤康明: "RC内部柱梁接合部の応力伝達機構の解析的検討" 日本建築学会北海道支部研究報告集. No.70. 149-152 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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