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1998 年度 研究成果報告書概要

繰返し高軸力を受ける鋼部材の弾塑性挙動と座屈後破断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650684
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 建築構造・材料
研究機関東京理科大学

研究代表者

平野 道勝  東京理科大学, 工学部, 教授 (80084359)

研究分担者 穂積 秀雄  新潟工科大学, 工学部, 助教授 (10084336)
研究期間 (年度) 1996 – 1998
キーワード鋼部材 / 軸力 / 局部座屈 / 曲げ座屈 / 弾塑性挙動 / き裂 / 破断
研究概要

本研究の一貫した目的は、正負交番の軸力を受ける角形鋼管などの閉断面の鋼部材が、局部座屈断面で破断に到るときの力学的メカニズムを明らかにし、併せて、破断に到るまでのエネルギーの吸収能を把握することにあった。また、実験変数と弾塑性挙動の関係を把握することも重要な目的とした。
試験体は、主として冷開成形角形鋼管としたが、初年度では円形鋼管も対象とした。主な実験変数は、幅厚比、細長比、載荷経路である。研究は、主として、曲げ座屈と局部座屈が連成する場合を対象としたが、阪神・淡路大震災で、短い鋼柱が曲げ座屈に速成しない局部座屈断面で破断に到った事例が生じたので、研究の最終年度では、主として短い柱を対象とした。
一連の研究で、以下の結論を得た。
1) き裂が将来発生するであろう箇所のひずみは、載荷履歴の進展にともない振幅を繰り返しながら大きく圧縮に偏り、その引き戻しによりき裂が発生する。
2) 計測したひずみ履歴から応力履歴を推定し、その履歴曲線を骨格化したところ、き裂の発生は、一様伸びをはるかに超えた時点で生じた。
3) き裂の発生は円形鋼管より角形鋼管の方が早く、断面形状の影響を強く受ける。その影響は細長比や幅厚比の影響より大きい。
4) 幅厚比の大きい試験体ほど早期にき裂が発生し、き裂の発生に到るまでのエネルギーの吸収能は小さい。
5) 筋かいや柱を想定した通常の範囲の細長比では、細長比が小さいとき破断までのエネルギー吸収能が高い。細長比が大きくなるに従って、エネルギーの吸収能は一旦低下してまた上昇する。
6) 曲げ座屈に連成するしないにかかわらず破断に到るメカニズムは同一である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 穂積 秀雄: "繰返し軸力を受ける鋼部材の弾塑性挙動と軸部破断に関する研究その1" 日本建築学会構造系論文集. 491号. 111-119 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 穂積 秀雄: "高軸力を繰返し受ける短かい角形鋼管柱の局部座屈後破断に関する実験研究" 鋼構造年次論文報告集. 第6巻. 399-404 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hideo Hodzumi et al.: "Studies of Elasto-Plastic Behavior of Steel Member under Cyclic Axial Force and its Fracture (No.1)" Journal of Structural and Construction Engineering, (Transactions of Architectural Institute of Japan). No.491. 111-119 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] "On Post Buckling Fracture of Short Column of Steel Square Tube under Repeated Axial Force" Journal of Constructional Steel. Vol6. 399-404 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-12-08  

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