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1997 年度 実績報告書

建物内に偏在配置された耐震壁の基礎部が浮き上がる場合のねじれ応答性状と耐震安全性

研究課題

研究課題/領域番号 08650685
研究機関明治大学

研究代表者

荒川 利治  明治大学, 理工学部, 講師 (80159491)

研究分担者 洪 忠憙  明治大学, 理工学部, 教授 (10061904)
野口 弘行  明治大学, 理工学部, 助教授 (40062012)
高木 仁之  明治大学, 理工学部, 助手 (70130820)
キーワード連層耐震壁 / 地震応答 / 浮き上がり変形 / ねじれ振動 / 鉄筋コンクリート / 弾塑性解析 / 終局耐力 / 耐震設計
研究概要

耐震壁を有する建物は地震時に大きな水平力負担が期待できるが、フレーム構造に連層の耐震壁が偏在配置された場合には、ねじれ振動が発生する。水平剛性が大きい耐震壁は、その基礎部に浮き上がり・ロッキング変形を誘発することがあり、偏在配置された耐震壁の水平剛性が刻々変動し、地震応答時、建物平面における各層の偏心率の把握は難しいものとなる。本年度は、基礎部に浮き上がり変形を生じる連層耐震壁が、連成構造中に偏在配置されている場合のねじれ振動性状についての検討を行った。1軸偏心の中低層鉄筋コンクリート造建物を対象として、静的増分解析とモード解析によって耐震壁配置によるねじれの刺激性を考察した。また、耐震壁基礎部のロッキング・浮き上がり変形や耐震壁曲げ・せん断変形の各剛性低下等の力学性状が、この種の連成構造のねじれ変形にどのような影響を与えるかについて検討したものである。得られた結果を要約すると、
1.静的増分解析によって、耐震壁の偏在量・位置だけではなく、連層耐震壁基礎部の構造モデルごとにねじれ性状の詳細な考察が必要であることを明らかにした。連層耐震壁基礎部の構造モデルによって、連成構造全体の耐力や回転中心距離、偏心率が大きく異なっていた。
2.モード解析において、耐震壁基礎部の構造モデルによる違いは、低次モードにおいてはほとんどないが、高次モードにおいては並進モードと、ねじれ回転モードによる影響に差異があった。耐震壁偏在位置の違いによって連成構造全体の周期が異なり、並進モードとねじれ回転モードによる寄与度が連成構造全体のモード次数ごとに異なっていた。特に、耐震壁の偏在量が大きい場合には低次モードにおいてねじれ変形の寄与度が大きく、偏在量が小さい場合は高次モードにおいてねじれ変形の寄与度が大きくなっていた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 荒川 利治: "構造的な不均等性を有する均等フレームの地震応答性状" 日本建築学会学術講演梗概集. B. (1998)

  • [文献書誌] 荒川 利治: "耐震壁-フレーム連成構造のねじれ振動性状" 明治大学理工学部研究報告. 19. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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