研究概要 |
熊本大学地域共同研究センター敷地内に建設された実大規模の実験住宅に,アモルファスシリコン太陽電池20枚と多結晶シリコン太陽電池100枚が設置されている.更に,本実験住宅の床下土壌には夜間電力を利用した土壌畜熱用の配管も埋設されている. 本年度は,上記のそれぞれのシステムを利用して下記の計測・解析を行った. (1)多結晶太陽電池モジュールを使用した商用電源との系統連系システムを構築し,太陽電池発電効率,インバータ効率や逆潮流効率などの長期計測を行った.その結果を用いて,一般的な住宅における電力負荷平準化の効果をシステムシミュレーションにより明らかにした. (2)夜間電力利用のよる土壌畜熱システムに関して,夏季や冬季での冷暖房運転にとるシステム効率の計測・解析を行った.また,土壌畜熱システムのシミュレーションプログラムを作成し,実験との比較を行った.その結果,シミュレーション結果は,実験を良く再現し,システム解析に有効な手法であることを示した. 今後は,太陽光発電システムと土壌畜熱システムの組み合わせによる電力負荷平準化の効果について検討する予定である.
|