研究課題/領域番号 |
08650719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
重村 力 神戸大学, 工学部, 教授 (30116214)
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研究分担者 |
浅井 保 神戸大学, 工学部, 教務職員
児玉 善郎 産業技術短期大学, 構造工学科, 助教授 (80243327)
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キーワード | 阪神大震災 / 住宅市街地 / 住民主体 / 地区主体 / まちづくり / 経時的調査 |
研究概要 |
1.市街地の壊滅、救援、避難の局面で、住民主体、地区主体の果たした役割及び問題に関して具体的な対象地域を限定し、経時的調査・資料収集を行った。また他地域の復興状況に関しても諸研究期間、組織、研究者を訪問し、復興状況調査等に関するヒアリングを行い、資料収集を行った。 2.住民主体のまちづくり団体に関して、都市計画決定後の行政的復興政策への対応として表れた「まちづくり協議会」と、行政的復興政策が用意されていないいわゆる白地地区における住民発意により形成された「まちづくり住民団体」双方の関係者に対するヒアリング調査及び資料収集を行い、その結果に基づき双方の性格、役割、問題点を分析した。特に前者における合意形成の困難性と計画決定手続きの問題点、後者における主体形成そのものの困難性が明らかになった。 3.住民主体・地区主体が関わる復興アイテムに関して、具体的な対象地域を限定し、住宅滅失世帯及び住宅再建世帯に対する2回のアンケート調査と経時的目視調査を行い、実態を把握し、自主再建を支援する非営利組織と、復興途上の住宅市街地の運営主体の役割を分析した。特に個別的な再建についての資金調達の困難性及び土地家屋の権利関係に関わる困難性とそれらに対する支援の方向性、住民主体・地区生活主体によるまちづくり活動に対する支援の重要性が明らかとなった。また、今回の震災以降の他の被災地区の実態及び国内外の過去の大災害後の復興に関する文献資料等を収集し、整理した。 上記3点に関して、被災地の復興状況は流動的なものであることから、来年度も経時的調査・資料収集を継続する計画である。
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