研究課題/領域番号 |
08650741
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯淵 康一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091651)
|
研究分担者 |
田中 正三 東北大学, 工学部, 教務職員
永井 康雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30207972)
西野 敏信 東北工業大学, 工業意匠学科, 助教授 (80085480)
|
キーワード | 小学校建築 / 近代 / 寒冷・積雪地 / 東北地方 / 県庁文書 / 沿革誌・記念誌 |
研究概要 |
平成10年度は秋田県・岩手県の資料調査を行い、平成8年度、9年度の収集資料と合わせて整理、分析し研究成果をとりまとめた。 秋田県・・・秋田県公文書館に秋田県の行政文書が保管されており、ここに明治期小学校の「設置伺書」や「建築仕様書」などといった新築、増築に関する記録、図面等が収録されている。これらについてフィルム撮影により収集し、整理、分析を行った。 岩手県・・・昨年度収集資料の補充として、岩手県教育センター編纂「岩手県教育史資料集」第43集〜第55集の必要部分、及び岩手県教育委員会発行「岩手県近代教育史」第1巻の必要部分を複写し収集した。収集分すべてについて整理、分析を行った。 得られた資料をもとに、各小学校建築について、主として平面計画の観点から生徒控所の有無・形態等何点かの指標を設定しデータベースを作製した。また、それぞれの小学校建築について統一した表示法で平面図を作製した。これら平面図を各県ごとに、学制などの変化の時期等を参考にした明治前期(明治5年〜19年)、中期(明治20年〜34年)、後期(明治35〜)の3期に分け、さらにこれら各時期について変遷や県同士の比較がしやすいように、校舎を教室の数によって大規模校(教室数が5以上)、中規模校(同2〜4)、小規模校(同1)の3つに分類し、それぞれの平面図を各県の地図上にプロットした。各地域の積雪の相違については最大積雪深など様々な指標を取り得るが、本研究では実生活で問題になると考えられる根雪期間を採用し、これをそれぞれの地図上に示した。これらの地図は各県あたり9枚となる。これらの地図をもとに前述した観点から明治期小学校建築の変遷過程と地域的特性を検討した。
|