研究概要 |
(1)室温可視発光薄膜をCdWO_4(010)単結晶をターゲットとして266nmパルスレーザーアブレーションにより作成した。作成した膜中のCdとWの元素分布をEPMAにより表面からの脱離放出角の関数として解析した。更にCd/W比を酸素圧,ターゲット-基板間距離を変化させて検討し,化学量論比(1:1)が得られる条件を見い出した。得られた薄膜は室温でカソードルミネセンス,フォトルミネセンス特性を示した。以上の結果を論文発表した。 (2)ゼオライト細孔内に可視発光微粒子を作成するプロセスの解析を行なう過程で,ゼオライトに266nm光を照射するとゼオライト骨格からAl,H_2,H_2Oが脱離することを見い出し,飛行時間質量分析法により放出粒子のエネルギー解析を行なった。Shifted-Maxwell-Boltzmann分布によく結果が一致し,この解析から2光子プロセスとそれに続く表面緩和過程を提案した。以上の結果を論文発表した。 (3)設備備品として購入した紫外線源を現有の超高真空系に設置し,エネルギーアナライザーと動作させ紫外光電子スペクトルをとれることを確認した。又,この真空紫外線源でHe-I21.2eVを発光させ,Si微粒子作成のために使用している有機シリコン蒸気の分解を調べている。
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