研究課題/領域番号 |
08650792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
阿久沢 昇 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (70042702)
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研究分担者 |
玉田 耕治 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (40236740)
土屋 賢一 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (60188571)
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キーワード | 炭素材料 / アルカリ金属 / インターカレーション / 化学修飾 / 電気伝導率 |
研究概要 |
ホスト炭素材料としてグラフォイルを用い、金属Csとのモル比が1:24となるようにして両者をガラス管中にセットし、真空下で封管した。これを電気炉中230℃で数日間放置してすべての金属Csを蒸気で炭素材料に反応させた。反応生成物は420℃で数日間アニールして均一化した。230℃でグラフォイルに金属Cs蒸気を反応させながら電気抵抗の経時変化を追跡したところ、Csのインターカレーションと共に単調に減少し、最終的に約一桁ほど低い値となった。CsC_<24>の電気抵抗率はグラフォイルとは対照的に金属的な温度依存性を示し、HOPGをホストとするCsC_<24>と同様であった。 CsC_<24>にエチレンまたはアセチレンを194Kおよび273Kで吸蔵させたときの電気伝導率の変化を調べたところしたところ以下のような結果が得られた。アセチレンの場合には吸蔵に伴って比較的大きな電気伝導率の減少が認められ、温度による変化も大きい。これに対してエチレンの場合には吸蔵に伴う電気伝導率変化は僅かであり、温度の効果もほとんどみられない。これはこれらの分子とCsイオンとの相互作用の違いによるものと考えられる。
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