研究課題/領域番号 |
08650831
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
原 基 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (50156494)
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研究分担者 |
中川 時子 秋田大学, 鉱山学部, 教務職員 (40180252)
佐藤 芳幸 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (90240671)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 溶融塩 / 電析 / モリブデンシリサイド / シリコン / モリブデン |
研究概要 |
本研究では,高融点金属シリサイドの中でも最も超高温材料として期待されてるモリブデンシリサイド膜の作製と他金属への被覆を溶融塩を媒体とした電析法により試みた。本研究でのモリブデンシリサイド膜の作製方針は、MoとSiを順次電析させ、高温媒体化でのプロセスを利用して両者の相互拡散により合金化し、モリブデシンサイドを膜状に生成させようとするものである。始めにSiならびにMoの電析挙動を調べ、これらの電析条件を明らかにした。Siについては、NaCl-KCl塩にK_2SiF_6を添加した浴を使用し、カソード分極曲線の測定により明らかになったK_2SiF_6の還元電位域に定電位カソード分極することにより電着することがわかった。ただし、この場合、電着したSiは下地Niと相互拡散を起こし、Niシリサイド膜となった。Moについては、始めNaCl-KCl塩にLi_2MoO_4を添加した浴を使用し、Li_2MoO_4の還元電位域に定電位分極した。その結果、Li_2MoO_5が電着し、金属Moは電着しないことがわかった。そこで、Li_2MoO_5とともに第二添加塩としてK_2SiF_6を添加した浴中において、定電位カソード分極を行った。その結果、低電位域で金属Moが電着した。モリブデンシリサイド膜の作製は、これらSiならびにMoの電析条件に従って順次SiとMoを電析させることにより行った。Siを電析した後、Moを電析した場合、Mo_3Si膜がNiシリサイド膜上に生成した。逆に、Moを電析した後、Siを電析させると、目的のMo_3Si_2を生成させることができたが、膜状にはならずデンドライトの形態となった。以上のように、溶解塩を溶体とする電析法により、ドリブデンシリサイド膜を作製できることが明らかになった。
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