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1997 年度 実績報告書

鳴き砂の量産プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 08650885
研究機関山形大学

研究代表者

長谷川 政裕  山形大学, 工学部, 教授 (50007209)

キーワード鳴き砂 / 石英 / 洗浄 / 発音特性 / 周波数解析 / 音圧 / 海岸汚染 / 微粒子
研究概要

本研究は汚染された鳴き砂の復元を目的に、石英砂表面の洗浄の機構を解明し,より効率の良い鳴き砂の量産プロセスの基本設計をすることにある。本年度は昨年試作した洗浄機に,変速モーターおよびインバータを組み込むことによって,洗浄機の回転数を制御可能なように改良して水による洗浄実験を行った。実験は洗浄機回転数および石英砂のスラリ濃度を変化させて洗浄を行い,洗浄時間と洗浄後の石英砂からの発音特性の変化並びに石英砂表面の電子顕微鏡観察によって洗浄過程を検討した。また,洗浄容器内のスラリの流動状態および混合状態をも観察した。得られた主な結果は要約すると次のようである。1)周波数解析の結果,洗浄時間の経過と共に,石英砂からの発音は倍音構造を示し,楽音を呈するようになる。2)洗浄時間の短縮方法として,洗浄前に石英砂を1時間程度煮沸することも若干の効果が認められる。3)石英砂の粒子径は,約600μm程度で比較的サイズの揃っている方が鳴き砂になりやすく,約300μm以下の石英砂は鳴き砂の発音特性をほとんど示さない。4)洗浄容器内のスラリはおよそ120rpm以下の回転数ではほとんど流動化せず,また水の量が多すぎても石英砂は流動化しにくい。5)洗浄機の回転数は大きい方が,洗浄効果が大きく,より短時間で鳴き砂までの洗浄が達成される。6)いずれの回転数においても,洗浄効果に対しては最適な石英砂濃度が存在する。7)石英砂の洗浄は,スラリの流動に伴い生ずる石英砂と水との速度差によるせん断力による付着粒子の剥離ばかりではなく,石英砂同士の接触による除去効果も大きい。8)鳴き砂の量産には,回分式の洗浄方ではなく,石英砂スラリに旋回運動を生じさせ,石英砂の分級も同時に行えるような水流式洗浄機がより効果的である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 菅野二美子: "珪砂の洗浄に関する研究" 山形大学紀要(工学). 25・1. 15-24 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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