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1997 年度 実績報告書

火山噴出物を利用した雨水および生活雑排水の簡易型浄化装置開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650900
研究機関鹿児島工業高等専門学校

研究代表者

斎藤 利一郎  鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (00037821)

研究分担者 三原 めぐみ  鹿児島工業高等専門学校, 一般科目, 助手 (40190722)
岡林 巧  鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (40044630)
キーワードシラス / 火山灰 / 桜島 / 雨水 / 生活雑排水 / ろ過 / 吸着 / 浄化
研究概要

本年度は、前年度の基礎的研究における結果を考慮にいれて、次のような応用的研究を推進した。
(1)雨水及び生活雑排水の特性
雨水及び生活雑排水の陽・陰イオン濃度及びpHの測定を行った。pHは、雨水では、降灰により低くなる傾向を示した。風呂及び洗濯水では塩基性側となった。陽イオンは、雨水では、濃度が低く清浄であった。風呂の水はNa^+及びCa^<2+>濃度が、洗濯水はNa^+濃度が高い値を示した。陰イオンは、雨水では、各陰イオンの含有量は低くなった。風呂の水及び洗濯水では、同量のCl^-、NO_3^-およびSO_4^<2->が多量に含まれている。NO_3^-とNO_2^-の合計は、風呂の水及び洗濯水が、水道水の水質基準を若干超える値を示した。これらの風呂及び洗濯水の結果は、汚れと、石鹸、洗剤等の影響と考えられる。
(2)火山噴出物(シラス)によるろ過・吸着剤の調製及び陽・陰イオンに対するろ過・吸着特性
シラスによりろ過・吸着剤を調製し、雨水及び生活雑排水に対する陽・陰イオン及び懸濁物質(SS)についてのろ過及び吸着特性を検討した。洗濯水及び風呂の水について、Na^+、Mg^<2+>、Ca^<2+>、Cl^-、NO_3^-及びSO_4^<2->が約30%から40%減少し、生活雑排水などに対しての処理剤として可能性があると思われる。また、ろ過操作の改良を行うことで、まだかなり除去能力を高めることが可能と考えられる。
(3)火山噴出物(シラス及び火山灰)によるろ過・吸着剤の調製及び有機物に対するろ過・吸着特性
シラス及び火山灰によりろ過・吸着剤を調製し、生活雑排水(台所及び洗濯排水)に対する有機物(TOC測定)についてのろ過・吸着特性を検討した。両排水中の有機物は、シラス及び火山灰による処理剤による除去可能であることが判明した。両排水とも、シラスによる除去率が、火山灰の場合より大きくなる傾向を示した。両処理剤とも、台所排水中の有機物除去率が洗濯排水の場合よりも大きくなることが示された。操作条件の改善で、除去率及び除去速度の増加が可能と考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] MIHARA M., OHTAKE T. SAITO R., OKABAYASHI T.: "Removal of Manganese and Iron Ions from the Aqueous Solution by using Shirasu and Volcanic Ash" Proceedings of The Second Kyushu-Taipei International Congress on Chemical Engineering. 336-339 (1997)

  • [文献書誌] SAITO R., OKABAYASHI T. OHTAKE T., MIHARA M.etc,: "Studies on the Effective Use of Coal Ash,Volcanic Ash and Shirasu" Proceedings of The Second Kyushu-Taipei International Congress on Chemical Engineering. 49-52 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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