• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

炭素被覆鉄鉱石の急速溶融還元における硫黄の動的挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08650904
研究種目

基盤研究(C)

研究機関秋田大学

研究代表者

菅原 勝康  秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60154457)

研究分担者 菅原 拓男  秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006679)
キーワード溶融還元 / 鉄鉱石 / 急速熱分解 / 粒子落下型反応器
研究概要

本研究は、ワンステップの処理にてかつ高速で硫黄含有量の低い金属鉄を得るプロセスを提案するものであり,その設計に不可欠な速度データを得ようとするものである。とくに1996年度は,溶融状態を含む鉄鉱石の固体炭素による還元速度に関する基礎データを得ることを目的として,従来の研究の殆どがるつぼを用いて行われているのに対し,急速昇温が可能でかつ反応器壁への付着や固相への不純物混入の恐れが無く,そして生成ガスによる間接還元の影響が少ない粒子落下型反応器を用いて,高温気流中における炭素被覆鉄鉱石の還元挙動を追跡した。
炭素被覆鉄鉱石粒子は,鉄鉱石粒子とフェノールフタレインを混合し,773Kで乾留することにより調製した。窒素気流中,1340〜1860Kの温度範囲で炭素被覆鉄鉱石を加熱したところ,1650K以上で溶融が始まるとともに還元速度が増大し,鉄鉱石粒子中に金属鉄と二価および三価の鉄が共存する状態が観測された。1860Kでは,反応器内滞留時間0.5秒までに,全鉄量の53%が金属鉄まで還元されるという結果が得られた。処理温度や処理時間に伴う鉄形態の分析結果をもとに,体積反応モデルに基づき,Fe_2O_3(s)からFeO(s),FeO(s)からFe(s),そしてFeO(1)からFe(1)への各還元反応の速度パラメータを決定した。その結果,溶融酸化鉄の金属鉄までの還元反応速度は,るつぼを用いて測定された既往の文献値に比べ,10倍以上大きな値となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 菅原 勝康他2名: "粒子落下型反応器による炭素被覆鉄鉱石の還元" 化学工学論文集. 22・4. 969-972 (1996)

  • [文献書誌] K.Sugawara et al.,: "Reduction behavior of carbon-coated-iron ore in a high temperature nitrogen stream" 9th International Conference on Coal Science (Germany). (発表予定). (1997)

  • [文献書誌] K.Sugawara et al.,: "Rapid reduction of carbon-coated-iron ore in a drop-tube reactor" 2nd International Congress on the Science and Technology of Ironmaking (Canada). (発表予定). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi