1.マンガンカタラーゼ遺伝子解析 Thermus filiformis YS8-13の既取得の染色体約6.6kbp Kpn I-Hind III DNA断片について制限酵素地図を作成し、約1.4kbp BamH I断片中にkpn I側より始まる目的酵素遺伝子のORFが含まれていることを見いだした。 ORFは906bpであり、このBamH I断片中には5'上流側に大腸菌プロモーター、ならびにSD配列に類似した配列を含む386bp、下流側にタ-ミネーター構造らしい配列を含む102bpが存在していた。ORFのGC含量は63.5%であった。 ORFを含む断片の更に上流側のBamH I-Kpm I断片の塩基配列にはCynRとの相同性47%の配列が見られる部分があり、発現制御との関係が考えられた。 2 マンガンカタラーゼの大腸菌における発現 ORF 906塩基を含む断片を大腸菌発現ベクターpKK223-3に組み入れ、大腸菌JM109でのこの酵素の発現を試みたところ、耐熱性カタラーゼ活性が発現していると思われる結果を得たが、SDS-PAGEでみたところでは、充分な蛋白量の発現ではなかった。発現系を変えて検討を続けている。
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