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1996 年度 実績報告書

パルスCVIによる低比重多孔質炭化ケイ素成形体の新作成法

研究課題

研究課題/領域番号 08650997
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知工業大学

研究代表者

杉山 幸三  愛知工業大学, 工学部, 教授 (50023023)

研究分担者 大澤 善美  愛知工業大学, 工学部, 講師 (80278225)
キーワード炭化ケイ素のパルスCVI / 多孔質炭化ケイ素 / 炭化ケイ素フィルター
研究概要

1.基質の選択 炭化処理する植物繊維の種類として、木綿系ではネルと脱脂綿を、パルプ系では再生紙スラッジとろ紙粉末を、また、ハニカム型プリフォームにはろ紙が適当と考えられた。
2.木綿系基質 ネルを強く締めながら直径13mm、長さ28mmに巻き、20%フェノール系レジンアルコール溶液に浸漬・乾燥し、Ar気流中1100℃、8時間の炭化を行った結果、寸法は約25%縮小した。1075℃〜1150℃において、4%SiCl_4、4%CH_4のガス雰囲気から保持時間0.3〜2.0秒、真空引き0.5〜1秒の条件で5000,10,0000,15,000パルスのCVIを行った。温度は1100℃以下がよく、BET法による真の表面積はCVI前の120m^2/gから15,000パルス後には60m^2/gまで現象することがわかった。5000パルス後のポア分布は20〜40μmに約60%のポアが存在し、80μm以上のポアは存在しなかった。
3.ろ紙粉末および再生紙スラッジ基質 径9mm,長さ15mmの円柱状基質に1100℃、保持時間0.5秒の条件で15000パルスのCVI後、嵩密度は処理前の0.25から0.65kg/mm^3に上昇し、残存空孔率も87%から73%に減少した。円柱軸方向への空気流通の圧力損失は2.5ι/minのとき111mmHgであった。1000℃、8時間の空気中酸化で炭素基質はほぼ喪失し、嵩密度は0.43g/mm^3に減少し、残存空孔率も86%に回復した。再生紙スラッジの場合もほぼ同様な結果となり、酸化後も十分な強度が認められた。
4.脱脂綿基質 脱脂綿に水分を持たせながら強く巻き込んで、径9.6mm,長さ8.2mmの炭化基質とし,上と同様に、10000パルスのCVIを行ったところ、嵩密度は0.18g/mm^3から0.42g/mm^3に上昇した。これは炭化ケイ素の充填率12%に相当し、残存空孔率は無処理の92%から82%に減少した。軸方向への空気の流通圧力損失はガス流量5ι/minのとき139mmHgとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kohzo Sugiyama: "Pressure-pulsed chemical vapour infiltration of SiC to porous carbon from a gas system SiCl^4-CH^4-H^2" Journal of Materials Seience. 31,14. 3661-3665 (1996)

  • [文献書誌] Kohzo Sugiyama: "Pressure-pulsed chemical vapour infiltration of TiN to SiC particulate preforms" Journal of Materials Seience. 31,11. 2945-2949 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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