研究課題/領域番号 |
08651058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
三軒 齊 姫路工業大学, 工学部, 教授 (30047568)
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研究分担者 |
深江 亮平 姫路短期大学, 講師 (90165241)
川月 喜弘 姫路工業大学, 工学部, 助手 (60271201)
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キーワード | 液晶ポリマー / 光反応ポリマー / エラストマー / 液晶エラストマー |
研究概要 |
本研究では光反応性の液晶メソゲンとして、テレフタルアルデヒドより、n-ブチル-p-フェニレンビスアクリレートを合成し、これとヘキサメチレングリコールからなるホモポリエステルをハード部に、また、種々の分子量のポリエチレングリコール(PEG)あるいはポリテトラメチレングリコール(PTMG :いずれも分子量1000〜3000g/mol)をソフト部に有する光反応性液晶ポリエステル-ポリエーテルブロック共重合体を合成し熱特性、光反応性について検討した。 合成したポリマーの粘度は分子量が大きなソフト成分を用いたポリマーの方が高く、ポリエーテルブロックの組成が多くなると上昇した。また、PTMG3000を用いたコポリマーは透明点以上に温度を上げても透明にならず、顕微鏡観察(無偏光)で細かな2相に分離しているのが観察された。DSC測定ではどの組成においてもソフト部とハード部の融解に対応する2つのピークが観察され、これらはPOM観察によりそれぞれソフト部の融解、およびハード部の液晶相から等方相への転移に対応することがわかった。さらに、熱プレス法で作製したコポリマーフィルムは光照射により光架橋し、種々の溶媒に不溶になった。光反応前後での動的粘弾性を比較すると、未照射フィルムではソフト部のTm以降においても、弾性率が温度上昇とともに徐々に低下したが、UV照射したものでは、ソフト部に対応する挙動はほとんど同じであったが、Tm (soft)以降の弾性率の低下はほとんど見られなかった。これは、光架橋反応により、分子の運動が抑制されたためであると考えられる。
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