申請者らは屈曲性ポリマー濃厚溶液中で剛直性ポリマーを合成する、いわゆるIn-situ重合法を開発し、屈曲性マトリックスポリマー中に剛直性ポリマーを微分散させるとこれらの複合材料の力学特性が著しく向上することを見出した。本研究では、剛直性ポリマーとして耐熱性高分子に着目し、これらと電荷移動相互作用を有する屈曲性ポリマーの溶液中で剛直性ポリマーを合成し、得られた複合材料の力学特性に与える電荷移動相互作用の影響を検討し、高性能複合材料の分子設計における次のような基礎的知見を得た。 (1) 本年度は平成8年度、9年度で得られた複合材料の破断面のSEM測定によりミクロ構造を解析し、剛直性ポリマーの分散性とその力学特性との関係を明らかにした。 (2) 平成8年度、9年度の研究成果をまとめ、高性能複合材料の分子設計にとって必要な基礎的知見を得た。
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