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1997 年度 研究成果報告書概要

スペクトル有限要素法を用いた大規模浮体構造物の波浪中弾性応答解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08651102
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 海洋工学
研究機関広島大学

研究代表者

藤久保 昌彦  広島大学, 工学部, 助教授 (30156848)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
キーワード大規模浮体式構造物 / 有限要素法 / 弾性応答 / 梁モデル / 波浪中応答 / 曲げ応答 / ねじり応答
研究概要

本研究の目的は,大規模浮体構造物の初期計画において,重量分布,剛性分布などの設計パラメータと弾性応答との関係を把握できる簡易弾性応答解析法を開発することにある。具体的には,浮体を弾性基礎上の1次元梁に置き換え,この場合の曲げおよびねじり応答の振動方程式の一般解を変位関数とするスペクトル有限要素法を定式化した。この方法によれば,与えられた外力下の弾性基礎上梁の曲げおよびねじり振動応答の厳密解を効率的に求めることができる。また,浮体長さ方向の剛性,質量分布および波力分布の変化も,有限要素法の手法を適用して容易に考慮可能である。本解析法をポンツーン型およびセミサブ型浮体に適用して,弾性応答に対する質量および剛性分布の影響について考察した。得られた主な結果は,以下の通りである。
(1)ポンツーン型浮体の場合,浮体のたわみおよび曲げ応力の共振を回避し,応答を減じる方策として,端部質量の軽減が有効である。
(2)浮体の剛性の増加は,準静的応答のピークを低周波数側にシフトさせ,また共振時の応答を低下させるため,応答改善に有利である。
(3)曲げ応答に対する縦剪断剛性の影響は非常に小さい。
(4)浮体端部の剛性の増加は,斜め波中の応答軽減にも有利である。ただし,長さに比べて幅の大きな浮体では,梁として取り扱うと剛性を過大に扱うことになる,言い換えれば現実の浮体では幅方向に曲げ変形が生じるため,一次元梁としての取り扱いには一定の限界が存在する。
以上のように,本研究では大規模浮体の初期設計に有効な簡易応答解析法を開発すると共に,構造パラメータと応答特性の関係を明らかにしたことにより,当初予定した通りの成果を得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤久保 昌彦: "一次元有限要素モデルによる超大型浮体の波浪中構造応答解析" 日本造船学会論文集. 179. 349-358 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 藤久保 昌彦: "Dynamic Response Analysis of Very Large Floating Structures in Waves Using One-Dimensional Finite Element Model" Proceeding of the 16th Int. Conf. offshore Mechanics and Arctic Engineering (OMAE97). Vol. IV. 107-114 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Masahiko Fujikubo: "Structural Response Analysis of Very Large Floating Structures In Waves Using One-Dimensional Finite Element Model" J.of Soc.Naval Arch.Japan. Vol.179. 349-358 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Masahiko Fujikubo: "Dynamic Response Analysis of Very large Floating Structures in Waves Using One-Dimensional Finite Element Model" Proc.Of the 16th Int.Conf.on Offshore Mechanics and Arctic Engineering (OMAE97). Vol.IV. 107-114 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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