1.ブロッコリー用に開発された発砲スチロール容器を用いて実際の市場流通に近い状態で氷冷却時の容器内の温度変化を測定して、熱量解析を行った。その結果、周囲温度と氷の保持時間について、一定の傾向を見出した。 2.氷冷却の基本になる冷水冷却を中心に、他の予冷方法である空気冷却、真空冷却と無予冷を対照に、ダイコン、ブロッコリー、ホウレンソウを用いて予冷後の鮮度を調査した。 ダイコンでは硬度、糖度、水分は予冷方法の違いによる差はみられなかった。重量損失と、色差計の測定結果から、冷水冷却が最適であった。ブロッコリーは重量損失と色差計による色の測定を行った。水冷区は重量損失が小さく色の変化が大きく、真空冷却区はの重量損失が大きく色の変化が小さかった。 ホウレンソウは冷水冷却、空気冷却と予冷を行わない対照区を比較したが、冷水冷却が重量損失が少なく最も良かった。 3.我が国で最初に冷水冷却の施設ができた倉橋島共選場(広島県倉橋町)で枝豆の予冷中の温度を測定し、さらに輸送中の温度変化と枝豆の鮮度を調査し、冷水冷却の効果を確認した。
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