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1997 年度 実績報告書

雄性不稔を利用したトマトF_1種子生産の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660031
研究機関岡山大学

研究代表者

桝田 正治  岡山大学, 農学部, 教授 (90026617)

キーワードトマト突然変異 / 雄性不稔 / ガンマー線 / 稔性回復
研究概要

トマト固定品種‘ファスト'の乾燥種子に総線両100,200および400Gyのガンマー線を照射して突然変異の誘発を試みた.照射時間はいずれも5時間とした.
1.照射線量が高くなるほど実生の生育は劣り400Gyでは子葉展開後枯死した.100Gyの188系統で3種類,200Gyの88系統では9種類の突然変異が出現した.これら突然変異のうち,雄性不稔は雄ずい変異型から3種類に分類できた.つまり,オリジナルと同じ雄ずい型(T-1),やくが萎縮して褐色となり,柱頭が突出する型(T-2),やくは正常に発育し,そのやく胞の先端に柱頭が突出する型(T-3)の3タイプである.この試験から,多くの突然変異を誘発するためには200Gy付近の線量が適当であると推察された.
2.上記3タイプの雄性不稔花における花粉崩壊のステージは,T-1が小砲子期,T-2が減数分裂から四分子期,T-3が四分子形成中〜その直後であった.
いずれのタイプもM2世代,M3世代において可稔:不稔の分離比は3:1に適合し,不稔株にヘテロを交配した集団での分離比が期待値1:1に適合したことから,雄性不稔は単一の劣性遺伝子によって支配されているものと推察された.
3.多くのM2株の自殖実験から,着果しえない株を見つけ,この花粉を調査したところアセトカ-ミンで正常に染色されること,ヨード液によって黒く染色されることから花粉粒におけるデンプン分解が抑制されているものと考えられた.
この花粉の生理学的ならびに遺伝学的特性について現在検討中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 桝田正治: "トマト‘ファースト'種子へのガンマー線照射によって誘発された突然変異のスペクトラム-とくに葉緑素部分欠損形質について-" 園芸学会雑誌. 67(1). 93-98 (1998)

  • [文献書誌] 桝田正治: "トマト‘ファースト'より育成した雄性不稔突然変異系統の花粉崩壊と遺伝様式" 園芸学会雑誌. 67(3)(決定). (1998)

  • [文献書誌] M.Masuda: "Male Sterile Mutant Induced in Tomato C> First,Having Morphologically Mature Pollons Stained Normally With Scetocarmine." J.Sap.Soc.Hort.Sci 67(Supple 1). (in Tokyo). (1998)

  • [文献書誌] M.Masuda: "Male Sterite Mutant Induced in Tomato CV.First,Exhibiting Seasunally Dependent Fertility Restoration" XXVth Informational Horticultural Congress. (In Benelux). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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