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1998 年度 実績報告書

キチナーゼを用いた植物防除のための化学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 08660062
研究機関九州東海大学

研究代表者

荒木 朋洋  九州東海大学, 農学部, 教授 (20193071)

キーワードキチナーゼ
研究概要

植物体中に複数存在するキチナーゼ分子の活性発現機構を明らかにする目的で種々のキチナーゼの分子構造を決定し,その構造をもとに反応機構,活性中心の構造を検索することを目的としてオオムギ,ダイズ及びヤマノイモのキチナーゼについて構造,酵素学的性質及び反応機構について調べた.オオムギでは2条オオムギからクラスIIキチナーゼ,6条オオムギのハダカムギからクラスIキチナーゼを精製した.ダイズからはクラスIIIキチナーゼを精製した.これらのキチナーゼについて構造及び諸性質について調べた.その結果,2条オオムギキチナーゼの全構造,6条オオムギ及びダイズキチナーゼの部分構造を決定し,2条オオムギ(クラスIIキチナーゼ)の諸性質を明らかにした.さらにすでに構造解析を行った,ヤラノイモクラスIIIキチナーゼ及びクラスIVキチナーゼについて酵素学的性質を調べた.その結果,クラスIIIキチナーゼとクラスIVキチナーゼは至適pHや至適温度などに差が見られ,酵素学的に異なる性質を有することが明らかとなった.また,クラスIIIキチナーゼは6個の基質結合部位を有し,非還元末端から4個目と5個目の間に触媒部位があることを明らかにした.また,クラスIVキチナーゼは4個の基質結合部位を有し,中央に触媒部位があることを明らかにした.これらの結果から植物キチナーゼは少なくとも構造が異なるクラスIIIキチナーゼとクラスIVキチナーゼはその反応機構が異なると推定され,生理的役割も異なると思われた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Araki,T,Kuramoto,M.,Torikata,T.: "Positions of disulfide bonds in yam(Dioscorea japonica)acidic class IL(class IV)chitinase" Arch.Biochem.Biophys.335. 118-122 (1996)

  • [文献書誌] 堀田和義・荒木朋洋 他: "ダイズ(GIycine max L.)酸性クラスIIIキチナーゼのアミノ酸配列" 九州東海大学農学部紀要. 15巻. 71-79 (1996)

  • [文献書誌] 荒木朋洋・村田達郎・鳥潟隆雄: "ヤマノイモのむかごに関する組織化学的観察とキチナーゼの免疫組織化学染色" 九州東海大学農学部記要. 18巻. 19-22 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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