研究課題/領域番号 |
08660066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
野末 雅之 信州大学, 繊維学部・文部教官, 講師 (30135165)
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研究分担者 |
斉藤 英毅 信州大学, 繊維学部・文部教官, 講師 (30021174)
小島 峯雄 信州大学, 繊維学部・文部教官, 教授 (30023469)
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キーワード | クワ / アグロバクテリウム / 遺伝子タギング / 病害抵抗性 / 培養細胞 / フザリウム |
研究概要 |
クワの病害抵抗性関連遺伝子をアグロバクテリウムを用いたT-DNAタギング法により単離するため、平成8年度は、(1)クワの病害抵抗性の強弱を迅速に評価するためのアッセイ法の確立と(2)形質転換体クワカルス作出法の確立を目的とし以下の検討を行った。 (1)クワ病害抵抗性アッセイ法の確立:クワ(品種フィカス)実生胚軸からカルスを誘導し、クワ培養細胞系を確立した。クワに対する病原性がすでに明かにされているフザリウム菌(19菌株)を用いて、それらの胞子懸濁液をクワカルス表面上に接種し、胞子の発芽、菌糸の生育状況を観察した。供試した全てのクワ芽枯病菌(8菌株)はクワカルス上からの菌叢の発育が認められたが、非病原性菌では多犯性の1菌株を除き、供試した11菌株のうち8菌株では菌叢が全く形成されなかった。菌叢形成は、接種2-3日後に肉眼判別することが出来た。非病原性フザリウム菌を接種すると抵抗性反応が誘導され、その結果菌糸の発育が抑制されたと考えらる。本研究により、クワカルスを用いたクワの病害抵抗性の程度あるいはフザリウム菌の病原性の程度を極めて短時間に評価する方法が確立された。 (2)クワ培養細胞における形質転換法の確立:クワカルスへのアグロバクテリウムによる形質転換法を確立するため、クワカルスの培養日数、A.tumefaciensの接種方法(有傷接種法、真空投入法)、アセトシリンゴン、カルスとA.tumefaciensとのコカルチャー時の温度、抗生物質の濃度と処理時期について検討した。カナマイシン耐性遺伝子とβ-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子を持つバイナリーベクターをT-DNAとして用いた。現在カナマイシン耐性の形質転換体クワカルスの選抜を行っている。形質転換のための最適条件はまだ確立されていない。
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