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1996 年度 実績報告書

細菌の新しいリン酸飢餓応答系、リン酸走化性の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08660113
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

加藤 純一  広島大学, 工学部, 助教授 (90231258)

研究分担者 黒田 章夫  広島大学, 工学部, 助手 (50205241)
キーワード走化性 / トランスデューサー / バイオセンサー / 情報伝達系 / Pseudomonas aeruginosa / Enterobacter cloacae
研究概要

PstSタンパク質はペリプラズムに存在し、リン酸と特異的に結合する機能を持つことからPseudomonas aeruginosaのリン酸走化性センサーであると予想された。そこで、まだ同定されていなかったpstS遺伝子の探索を行った。既に得られているリン酸特異的膜輸送チャンネルをコードするpstC・A・B・phoU遺伝子クラスターの上流のDNA塩基配列を解析したところ、報告されているPstSのアミノ末端のアミノ酸配列に対応する配列が見いだされた。この配列は972bpのORFにin frameに存在しており、そのORFの上流にはリン酸欠乏時に誘導される遺伝子群、phoレギュロンに特異的な配列であるphoボックスが見いだされた。また、このORFを破壊したところ、その破壊変異株のアルカリホスファターゼの生産が構成的になったことから、このORFはPstSをコードしていることが示唆された。しかし、破壊株は構成的にリン酸走化性を示すことから、PstSはP.aeruginosaのリン酸走化性の負の制御因子ではあるもののリン酸走化性センサーではないことが判明した。
リン酸走化性センサーを同定するために、ペリプラズム画分のタンパク質を分離して2次元電気泳動で解析した。そして、親株ではリン酸欠乏時に出現し、pstS変異株では構成的に出現するタンパク質スポットをスクリーニングした結果、約50kDのタンパク質が選択された。そこで、そのタンパク質をポリアクリルアミドゲルから精製し、そのアミノ末端のアミノ酸配列を決定した。その配列(ADFAKNVQL)をもとに合成DNAプローブを作成してクローニングを行った結果、3-kbのDNA断片が得られた。さらにその断片のDNA塩基配列を決定したところ、1.5kbのサイズのORFが見いだされた。このORFを破壊することにより、リン酸走化性センサーの同定ができると期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 黒田 章夫: "細菌の走化性トランスデューサー型蛋白質ファミリー" 蛋白質核酵酵素. 41・2. 146-152 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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