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1997 年度 実績報告書

細菌の新しいリン酸飢餓応答系,リン酸走化性の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08660113
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 純一  広島大学, 工学部, 助教授 (90231258)

研究分担者 黒田 章夫  広島大学, 工学部, 助教授 (50205241)
キーワード細菌 / リン酸 / 走化性 / 環境応答 / シグナル伝達系 / 飢餓応答 / リン酸膜輸送チャンネル
研究概要

本研究では、細菌のリン酸走化性において外界のリン酸濃度の感知に関与する分子の探索を行った。すでに得られているPseudomonas aeruginosaの走化性遺伝子のひとつ、cheB遺伝子を用いてcheB破壊株を作成したところ、その破壊株はリン酸走化性を示さなかった。このことから、P.aeruginosaのリン酸走化性において外界のリン酸濃度の感知には走化性トランスデューサーが関与していることが示唆された。リン酸走化性欠損変異株のランダムスクリーニングの良い方法がないため、リン酸走化性トランスデューサー遺伝子を直接クローニングすることは困難であった。一方、走化性トランスデューサーの細胞質内ドメインは比較的保存されていることから、取得しやすいアミノ酸走化性トランスデューサー遺伝子の取得を行った。まず、セリンに対する走化性を失った変異株を取得し、その変異株を宿主としたショットガンクローニングによりセリン走化性トランスデューサー遺伝子pctAを取得した。pctA遺伝子の細胞質内ドメインに相当する領域をプローブとしてクローニングを続けたところ、7つのトランスデューサー様遺伝子が取得された。この内、pctBとpctCはアミノ酸走化性遺伝子であり、pctAに隣接して存在することが遺伝学的解析から判明した。しかし、pctABCいずれもリン酸走化性には関与していなかった。今後、残りの5つの走化性トランスデューサー様遺伝子の解析により、リン酸走化性遺伝子が見い出されることが期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kusaka: "Isolation and characterization of Enterobacter cloacae mutants which are defective in chemotaxis toward inorganic phosphate" Journal of Bacteriology. 179. 6192-6195 (1997)

  • [文献書誌] K.Taguchi: "Genetic identification of chemotactic transducers for amino acids in Pseudomonas aeruginosa" Microbiology. 143. 3223-3229 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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