研究概要 |
Alkaligenes faecalis N-38Aの菌体外に生産されるピログルタミン酸開環酵素(ATP非依存性5-オキソプロリナーゼ)遺伝子のクローニングと塩基配列:発現系によって遺伝子クローニングを咋年実施して得たプラスミドB8は目的酵素遺伝子1.5kbを含む約5kbをpUC19のBamH1サイトに挿入したものである。この1.5kp 断片をPCRで増幅した後、EcoRIとHindIIIで消化しpUC18/EcoRI・HindIIIに連結した。つぎにJM-109を形質転換し目的のN-38A/pUC18を得た。N-38A/pUC18の塩基配列の解析を行ったところ、N-38A酵素のN末端配列が存在し、シグナル配列の存在も確認できた。この配列は既知蛋白質との間にはホモロジーは認められなかった。酵素構造遺伝子とN-38A酵素のアミノ酸組成を比較したところ、組み換えN-38Aのアミノ酸総数は2残基少なく、分子量は800ほど異なっていた。 大量発現:N-38A/pUC109による大腸菌JM-109で発現を検討したところ,IPTGの誘導で酵素タンパクの産生がSDS-PAGEで検出されるとともに,酵素活性も検出された。ついで発現べクターpkk223-3に連結後、JM-109を形質転換し、高発現を検討した。培養温度。、IPTG濃度などを検討したが、タンパクは封入体となった。さらに大腸菌TG-1ではさらに発現量の増大が観察されたが、検討した条件では封入体のままで蓄積した。現在のところ,酵素活性を持ったタンパクへの可溶化には成功していない。
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