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1996 年度 実績報告書

イネのファイトアレキシンであるオリザレキシンSおよび関連ジテルペン類の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660127
研究種目

基盤研究(C)

研究機関茨城大学

研究代表者

桑原 重文  茨城大学, 農学部, 助教授 (30170145)

キーワードオリザレキシンS / ステマラン / ファイトアレキシン / イモチ病菌 / トリプトキノンG / インターロイキン-1
研究概要

強力な抗イモチ病菌活性を持ち、天然物としては極めて珍しいステマラン骨格を有するジテルペンであるオリザレキシンS、およびニシキギ科植物であるクロズルから単離され、インターロイキン-1産生遊離阻害活性を持つパラキノン型ジテルペンであるトリプトキノンGの全合成研究を行った。オリザレキシンSについては、Wieland-Miescher ketoneを原料として9位のケトンの保護、エノン系の還元的エトキシカルボニル化による4位へのエトキシカルボニル基の導入、3位ケトンのエノールトリフレート化およびパラジウム触媒を用いたTfO基の還元的除去、2位の酸化によるケトン基の導入、接触還元による3位二重結合の還元、2位ケトン基のエチレンケタール化、4位への立体選択的α-メチル基の導入、2位の選択的脱保護、Birch還元による2位ケトン基及び4位エステル基の還元により、オリザレキシンSのAB環部分に相当するデカリン誘導体を得た。さらに、9位ケトン基の脱保護、Robinson環化反応によりC環部分の合成まで行った。また、C環部のケトン基のα位に立体選択的にβ-メチル化する事に成功した。トリプトキノンGについては、オリザレキシンSの場合とほぼ同様な経路により、AB環部分の合成に成功した。さらに、AB環部の2位水酸基および4位のメチル基とカルボキシル基を欠くモデル化合物を用いて、9位ケトン基に対するアセチリドの付加、Rupe転位によるメチルケトン系の構築、3-methyl-1-nitro-1-butene とのダブルマイケル反応、Nef反応によるニトロ基のケトン基への変換、DDQ酸化により目的とするパラキノン構造を持つトリプトキノンG類縁体の合成に成功した。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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