(1)キノン化合物を細胞からの電子受容体とすると同時に、電極への電子供与体とすることによって、微生物細胞触媒による基質の電気化学酸化が可能であることをAcetobacter aceti細胞の懸濁液を用いたエタノール酸化触媒の実験によって検証した。この時得られる細胞懸濁液での触媒電流が、低分子の電気化学反応に対して導かれた反応電流の理論式によって合理的に説明できることを示した。 (2)酢酸菌を触媒とするエタノールの酸化が、キノン化合物を介して電極反応と共役することを見いだし、これらの菌体を固定した電極が、期待どうりバイオセンサとして機能することを示した。センサ特性の詳細な解析を行うとともに、遺伝子導入によって特定の酵素を大量に発現させた菌株が、高感度で高い選択制を持った細胞センサーとして大変有望であることを明らかにした。
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