過去のランドサットTM観測データ記録を調べた結果、雲量が少なくかつ栃木県全域をカバーする撮影記録が少ない事がわかった。1985年8月以降の観測データから、比較的雲量の少ない8シーンの観測データを購入し、とりあえず1985年8月と1995年5月に観測されたTMデータを用いて土地利用分類を試みた。観測季節の異なるデータ解析の結果では、田畑、草地、森林等の面積比にかなりの変動が見られた。検証データには県の統計資料を用いたが、統計資料の数値の信頼性に関して再検討する必要が認められた。また、同時観測データ内においても、同一植生の標高差による反射輝度の違いが認められ、一定の標高レベル毎に土地利用分類を行うなど、今後、ランドサットデータ解析方法になんらかの改善策が必要であることが判明した。 栃木県全域をカバーする国土数値情報並びに数値地図を入手した。時間的関係で、詳しい分析は次年度以降の予定である。 栃木県統計書(国勢調査資料)から人口、土地利用、農林業等に関する時系列統計資料を収集した。土地利用関係の資料には、集計方法の違い(課税台帳の集計と農林部調査集計)により整合性のない数値があり、今後その間の調整が必要であることが判明した。 当初の計画に比べて初年度の計画は遅れている。初年度は次年度必要となる基礎資料の調査・収集が主体であったが、次年度以降これらの資料を用いた解析を行う予定である。
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