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1996 年度 実績報告書

スギ心材中の黒変物質(色素)の単離と材組織中の分布

研究課題

研究課題/領域番号 08660198
研究種目

基盤研究(C)

研究機関宇都宮大学

研究代表者

阿部 善作  宇都宮大学, 農学部, 教授 (30091383)

キーワードスギ / 黒心材 / 黒変物質 / 色素検定法
研究概要

研究の目的(1)スギ心材から、黒く発色する化学成分(色素)を単離し、その化学構造を決定する。(2)材組織中での色素の分布を明らかにする。今年度の実績概要(1)黒変する物質(色素)であることの検定(検出)法を確立した。未変色の心材の鉋削片に炭酸水素カリウム水溶液を一滴たらすと、時間とともに黒変する。その変色経過は実際の黒心材の黒変経過と同じであつた。この実験結果を基に、十分に抽出処理した鉋削片に、検定しようとしている物質を含浸させ、これに炭酸水素カリウム水溶液を一滴たらし、変色経過を測定(測色)する。このことにより供試した物質が黒色に変色する物質(色素)であるか否かを検定する方法を確立した。(2)色素はどの溶媒で抽出されるかを調べた。未変色のスギ心材を供し、種々の溶媒(ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール)で抽出し、各抽出処理済の心材の鉋削片に炭酸水素カリウム水溶液を一滴たらし変色経過を測定した。その結果、色素はヘキサンでは抽出されず、アセトン、酢酸エチルで一部抽出され、メタノール、エタノールで多くの色素が抽出されることがわかつた。(3)スギ心材4kgをメタノールで抽出処理し、メタノール抽出物を得た。この抽出物を試料として、黒変色素物質検定法(1)を併用しながら、各々の成分の分離を試みた。分離操作中に色素は変性するらしい。色素物質を単離し、その化学構造をきめるにはいたらなかつた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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