研究概要 |
1.カラマツ未成熟胚からのカルス誘導 (1)誘導条件:NH_4NO_3濃度を1/2に改変し、L-gulutamine 600mg/1、及び2.4-D7μM、BAP3μMを加えたCD培地で、カラマツ未成熟胚を12週間培養した結果、エンブリオジェニックカルス(EC)が誘導された。これらのカルスは同調性が高いと推察され、このようなカルスからは不定胚が形成され、植物体が再生された。 (2)カルスの組織形態的特徴:誘導されたECを光学顕微鏡及びDPI染色による蛍光顕微鏡観察により観察した結果、このカルスはタンパク質に富んだ細胞質をもつ小型の細胞で構成されていた。これらは分化性の高い細胞であると判断される。 2.カラマツ成熟胚からのカルス誘導 誘導条件の検討:未成熟胚では、NH_4NO_3濃度の改変及びL-gulutamineの添加によってECを誘導できたことから、これらの窒素源濃度を16通り組み合わせ(NH_4NO_3 0,400,800,1600mg/1×L-gulutamine 0,600mg/1×カゼイン0,600mg/1)、成熟胚からのEC誘導条件を検討した(詳細は検討中)。誘導したカルスを同一組成の液体CD培地で培養したところ、初期不定胚構造をもと細胞が確認された。
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